国内で初めて納入したスクラバー。
釜山の造船資機材会社である㈜パナシアが、純粋技術により開発したスクラバー(Scrubber)を国内で初めて納入した。スクラバーは、国際海事機関(IMO)が2020年から進めている硫黄酸化物規制を避けるための技術であり、水を利用して船舶が噴き出す汚染された空気中の硫黄酸化物を浄化する設備である。
パナシアは「先月12日、当社独自の技術で作られた船舶用脱硫システム(PaSOx™ smart v2.0 Scrubber)がウミン海運に納入されて、サムガンM&Tの造船所で建造されている船に搭載された」と1日に明らかにした。これは、国内の技術が適用されたスクラバーが実際の船に適用された最初の事例である。
5年間の研究により脱硫システムを開発
米国など海外でも技術力を認める
ウミン海運に納品、船に搭載
2020年に硫黄酸化物の規制強化
船主達のラブコールが相次ぐ模様
スクラバーは、国際海事機関の硫黄酸化物の排出規制が従来の3.5%から0.5%に強化されることによって注目されている技術である。船社は、硫黄酸化物に関連する環境規制を回避するために2020年までにスクラバーを設置し、硫黄酸化物を減らすか、または低硫黄燃料油、LNGにより燃料を交換する必要がある。
パナシアは、環境規制が強化されることに備えて、2012年からスクラバーを研究して独自の製品を開発しており、2年前から検証過程を通過した。特に米国船級(ABS)を介して各種形式の承認の発給を受け、海外でも技術力を認められた。
問題は実績であった。パナシアは、国内ではスクラバー関連技術が最も進んでいる企業の一つだが、実績がないため、海外船主はもちろん、国内の船主もパナシアの製品ではない欧州の製品を主に使用した。
しかし、実際本社に設置されたスクラバーの優れた硫黄酸化物除去性能を確認するなどのパナシアの積極的な努力により、国内で初めてスクラバーを納入することになった。特に、パナシアのスクラバーは衛星によって製品を常時モニタリングできるようにモノのインターネット(IoT)技術も取り入れており、他の製品よりも強みを持っている。
研究責任者であるパナシアのイ・スギュ研究開発本部長は、「自社のスクラバーが実際に船舶に適用されて性能が立証されるならば、スクラバーの設置を検討中である船主たちの発注が続くことが期待される」と述べた。
英国の海運分析機関クラークソンによると、昨年12月に基準スクラバーが装着された船舶は240隻で、現在も強力な排出規制があるバルト海、北海、北米沿岸、プエルトリコ、カリブなどの海域を運航する船主が中心である。しかし、国際海事機関の環境規制が強化されるのにしたがって、新造の過程で脱硫装置設置の割合が2015年の1%から2017年の5%にまで増加するなど、需要が継続して増える傾向にある。
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